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Phase One IQ3 100MP XF /「三重・多度大社」

三重の地に鎮座する多度大社は、古来より多度山を神体山として仰ぎ見る由緒ある神社です。

その歴史は遥か5世紀後半、雄略天皇の御代にまで遡ります。

以来1500年以上の時を経て、今なお荘厳な佇まいを見せる多度大社。

私はこの神聖な場所を訪れるにあたり、最高峰のデジタル一眼「Phase One XF」に、シャープな描写で知られるSchneider Kreuznach製の標準レンズ「80mm LS F2.8 “Blue Ring”」を装着しました。

そしてカメラに組み合わせたのは、驚異の1億画素を誇る超高精細センサーを搭載した「Phase One IQ3 100MP」デジタルバックです。

このカメラシステムは、圧倒的な解像力と色再現性を兼ね備えた逸品。

古社の佇まいを余すところなく写し取ることができるでしょう。

静寂に包まれた境内に佇みながら、シャッターを切る。

1億100万画素の超高精細センサーは、社殿の細部に至るまで克明に捉えていきます。

木々の緑や空の青、そして境内の様子。

1500年の時を超えて、今ここに在る多度大社。

その神秘的な佇まいを、最新鋭のデジタル一眼で切り取る。

古の神聖さと、現代の技術。

二つの時代が交錯する、この上ない体験でした。

多度大社で過ごしたひとときは、私の心に深く刻まれることでしょう。

目次

Phase One IQ3 100MP XF

Phase One IQ3 100MP XF」は、まさに究極のデジタル一眼と呼ぶにふさわしい逸品です。

その心臓部には、ソニーと共同開発した1億100万画素のCMOSセンサーを搭載。

53.4×40.1mmという超大型センサーは、35mmフルサイズの約1.5倍の面積を誇ります

この圧倒的な画素数と受光面積によって、かつてない精細さと豊かな階調表現を実現しています。

XFカメラボディとの組み合わせも完璧。

タッチスクリーン式の大型ディスプレイを備え、直感的な操作が可能となっています。

シャッタースピードや絞り、ISO感度など主要な設定は、ディスプレイに触れるだけで瞬時に変更できます

さらに、100MPセンサーの能力を余すことなく引き出すため、電子式の先幕シャッターを採用。

わずかなブレの原因となるシャッターショックを抑え、驚くほどシャープな画像を生みだしていきます。

そして何より特筆すべきなのは、そのダイナミックレンジの広さです。

実に15ストップものダイナミックレンジを誇り、明暗差の激しいシーンでも、ハイライトの白飛びやシャドウの潰れを抑えて撮影できます。

ISO感度は50〜12800と幅広く、暗所での撮影も難なくこなすことが可能

このように、「Phase One IQ3 100MP XF」は、画質・機能・操作性のすべてを極限まで高めた、文字通り究極のデジタル一眼です。

プロフェッショナルの厳しい要求にも余裕で応えるその実力は、他の追随を許しません。

もちろん、この究極の一眼を手にするためには、相応の覚悟が必要になるでしょう。

XFカメラボディとレンズ、IQ3 100MPデジタルバックがセットになったキットで、その価格は約500万円にも上ります

しかし、それを上回る圧倒的な画質を得られるのは間違いありません。

最高峰の画質を求めるプロフェッショナルにとって、「Phase One IQ3 100MP XF」は、文字通り夢のカメラです。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」と多度大社

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO100 1/180 F2.8

多度大社の境内に一歩足を踏み入れると、そこはまるで現世とは異なる清浄な空気に包まれていました。

石造りの質感、木造建築の立体感、さらには奥の木々の階調まで、繊細に再現されています。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO100 1/60 F2.8

石段の一つ一つのブロックの質感や細かなディテールを鮮明に描写。

石の表面に刻まれた時間の経過を感じさせる風化の跡や、微細な割れ目までが見事に再現されています。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO100 1/60 F2.8

手水舎の木製柄杓や苔むした石の質感を鮮明に捉えています。

明暗のコントラストが美しく、細部まで緻密に描写されているのはさすがです。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO200 1/180 F2.8

苔に覆われた岩のクローズアップ写真は、「Phase One IQ3 100MP XF」の高解像度センサーが細部まで鮮明に捉えています。

苔の質感や色彩がリアルに再現され、自然の美しさが際立ちます。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO100 1/60 F2.8

おみくじの細かな文字や質感が鮮明に描写。

背景のボケ味も美しく、被写体を際立たせています。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO200 1/125 F2.8

小さな滝が苔むした岩を流れ落ちる風景を捉えたこの写真は、「Phase One IQ3 100MP XF」の優れたダイナミックレンジにより、明暗のディテールが豊かに表現。

水の透明感と周囲の緑がナチュラルに再現されています。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO200 1/125 F2.8

気になる歪みもなくレンズ性能の高さも感じます。

今回は曇天の日没前ということでフラットの写真ばかりになりましたが階調の豊かさは伝わったのではないでしょうか。

「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」で撮影した多度大社の写真
Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP ISO100 1/90 F2.8

多度大社には、古くから白馬伝説が語り継がれています。

多度山の小高い丘の上には、遠くに広がる街並みを見渡しながら、人々の喜怒哀楽を静かに見守る白馬の姿が捉えられたと。

その白馬は、まるで翼を得たかのように天翔り、神の懐へと駆け去ると、人々の幸せや出会い、喜びを乗せて再びこの地に舞い降りてくると伝えられています。

こちらは、その伝説を引き継いでいる白馬を撮影した一枚です。

動きが激しく、開放での撮影だったためピント合わせが難しい状況でしたが、一発でピントを捉えることができました。

俊敏なAFではありませんが、その高精度さに驚きました。

まとめ

今回のテスト撮影では、スナップ撮影に「Phase One XF + Schneider Kreuznach 80mm LS F2.8 “Blue Ring” + Phase One IQ3 100MP」を使用しましたが、このカメラは本来、スタジオ撮影や風景写真など、三脚を据えてしっかりと撮影するためのものです。

おそらく、私のようにスナップ撮影に使用した人は少ないでしょう。

なぜこのカメラがスナップ撮影に向かないかというと、その理由は明白です。

まず、カメラ自体が非常に重く、大きなサイズであること。

そして、1億画素という高解像度のため、ピントやブレに非常に敏感であることです。

これらの特性から、解像力の高さや階調の豊かさを最大限に活かすためには、しっかりとした撮影環境が必要となります。

テスト撮影の後、スタジオでライティングを施した撮影にも使用しましたが、驚くべき解像度を誇り、かなり拡大しても細部まで鮮明に表現されていました。

今回のスナップ撮影では、このカメラの真の実力を完全にお見せすることはできませんでしたが、その片鱗を感じ取ることができたのではないでしょうか。

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