名古屋の有松は江戸と京都を結んだ旧東海道の池鯉鮒宿(ちりゅうのしゅく)と鳴海宿(なるみしゅく)の間の茶屋集落で、絞り染めの産地として栄えました。
そんな、古い町並みを「SONY α7III+SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art」と一緒に歩いてきました。
SONY α7 III
αシリーズのスタンダードモデルとして発売されてからもうすぐ6年。
かなり古くなってはきていますが、まだまだ現役で使えるスペック。
センサーは裏面照射型のCMOSセンサーで画素数は2420万画素で5軸ボディ内手ブレ補正機構も搭載しています。
AFは像面位相差AFで693点数、コントラストAFで425点。ファインダー画面のうち93%が像面位相差AFでカバーされており最新モデル同様とまでいわなくても高いAF性能をもっています。
SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art
こちらも発売されてから約6年。
ちょうどシグマがEマウントに本格的対応を始めた時期に出したレンズの1つです。
50mmといえば標準レンズと呼ばれている基本となるレンズ。
そしてシグマのArtラインは公式サイトのコピーを借りれば「圧倒的な描写性能」「表現者のためのレンズ」と表現されている最高のブランドです。
最高の標準レンズとなれば写りを期待せずにはいられません。
【作例】「SONY α7III+SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art」と有松を歩く
最寄りの駅、名鉄名古屋本線・有松駅。
地図で見ると東海道に寄り添った町だと、よくわかります。
地図の横には有松絞りの工程が詳細に描かれていました。
薄暗い場所で感度をあげましたがノイズもそれほど出ておらず不自然な感じは全くしないです。
駅は高架になっていて古い町並みながら国道へ抜ける道は整備されていました。
軽く逆光状態というシチュエーションでしたが街路樹の葉はシャドウながら、うまく処理され葉の形状が表現されています。
コントラストを見たくてモノクロにしたカット。
歩道橋から見える線路は昔のままで子供の頃の懐かしい感じを思い出さずにはいられませんでした。
その感じを少しアンダーな露出で表現しましたが黒い部分を見るとディティールが残っていて階調の豊かさを感じることができます。
駅から街並みに抜ける小道には、情緒豊かな風景が・・・。
葉・木目・いがぐり、それぞれ細かな表情が要求されるカットですが十分に表現されています。
さすがArtラインのレンズの描写力というところでしょうか。
有松の町並みです。
江戸時代の雰囲気を残す、有松絞りのお店が点在しています。
店先は影になっていて露光差が大きくホワイトバランスが難しいカットですが撮ったままでいいというのはカメラとレンズの基本性能の高さを感じます。
置かれているものも町並みに溶け込み、不思議な存在感を出しています。
Artラインのレンズということでレンズ単体だと少し重い感じがしますがα7 IIIと組み合わせるとそこまで重さを感じずスナップを撮ることができました。
バランスとしてはフロントヘビーですが支える左手にしっかりとホールドできるので個人的には好きです。
お昼を食べる予定だった、カフェ&バル庄九郎でしたが定休日でした。
とても雰囲気が良さそうで楽しみにしていたのですが、とても残念です。
カメラとレンズの表現力が高く写りすぎてしまう感じがありますが、どのような場面でも写してくれるという安心感はステキです。
駅に向かう帰り道、秋に咲く朝顔に出会いました。
難しいシチュエーションですが透過する光も少し影になっている部分もバランスよく表現されています。
ラストカットは大好きな昭和を感じる写真。
白いトタンはカラーではなくモノクロで見せたことでより印象的になったのではないでしょうか。
「SONY α7III」で写真の世界へ
デジタルカメラということで最新機種ばかりが気になってしまいますが古くても十分に写るし、楽しめるということを感じてもらえたと思います。
今回はArtラインの標準レンズ「SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art」を使いましたが、もっと軽くて安価な標準レンズもあります。
女性の方や機材は軽くしたいという方には、そちらがおすすめです。
フルサイズのイメージセンサーでAF性能の高いカメラが、この価格で手に入るのはバーゲンプライスと言ってもいいと思います。
フルサイズならではの表現力の高さ、開放でも瞳にがっちりピントがくるAFをみなさんに感じてほしいです。
そんなことを思わされたスナップ撮影でした。