ニコンプラザ東京・大阪の写真展会場「THE GALLERY」にて、佐藤 倫子(さとう みちこ)写真展「深濱」が2024年6月11日(火)より開催されます。
佐藤 倫子写真展「深濱」
会 場:ニコンプラザ東京THE GALLERY、ニコンプラザ大阪THE GALLERY
展示期間:東京 2024年6月11日(火)~6月24日(月)
大阪 2024年7月4日(木)~7月17日(水)
開館時間:10時30分~18時30分(日曜日休館/最終日は15時まで)
佐藤 倫子さんからのコメント
2019年に嫁いできた深川。江戸三大祭りのひとつである富岡八幡宮例大祭は地元深川の祭りです。
その祭りの撮影をしてみませんかと誘われたのが、私と「深濱」の出会いでした。
それは偶然であり必然だったのでしょう。
深濱睦保存会(深濱)は唯一町会神輿ではなく、かつて漁師町だった深川濱の漁師仲間が神輿保存会を結成しその伝統を受け継いでいます。
神輿は3尺5寸・重さ1トン、深川一(町神輿)の大神輿 。大漁旗とともに渡御します。
当初、私は祭りの写真撮影にあまり興味はありませんでした。
なぜなら、毎月のように様々な写真コンテストの審査を行う中で、日本全国の祭りの写真を数多く目にしていました。
その量は本当に膨大で見るだけでも十分に楽しめるほどでしたので、自ら祭りの撮影する必要性を感じていませんでした。
しかし、せっかく御縁があり来た地元の祭りを自分の目で見てみたいと思ったのがきっかけでした。
いざ参ってみたら深濱の皆さんは、被写体としてとても魅力的で私は撮らずにはいられない気持ちになりました。
深濱の皆さんを、深濱を通した祭りを撮りたい、との思いが湧いてきて、私も会員の一員に入れていただき、撮影の承諾を得て、撮影を開始しました。
しかし、撮影が始まった直後に世界は新型コロナウイルスのパンデミックに見舞われ、祭りは全て中止となってしまいました。
それでも、何かあるごとに自宅から自転車でカメラを持って神酒所に通う私がいました。
カメラを向けられていることをあまり意識させたくない私は、撮影中に自分自身の存在を消して撮ることが大事だと、かつて私が勤めていた企業での様々な催しを撮影するときに学んだことでした。それでも、「今日もまた写真家さんが撮影に来ているな」と、きっと皆さんは思っていたでしょう。
そんな中、徐々に撮影している環境に皆さんが慣れてくださったように感じました。
真夏の暑い中、神酒所を作ってゆくのも全て深濱の皆さんが作業しています。
こうして祭り本番の暑さに体を慣らしてゆくんだよ、と教えていただいたことが印象に残っています。
2023年、ついに開催された富岡八幡宮例大祭で、深濱神輿がしんがりを務める姿を初めて目にし、経験し、撮影しました。これはぶっつけ本番の撮影であり、この瞬間のエキサイティングさや興奮は言葉では表現しきれません。
祭りの伝統やその重み、魅力を、深濱から写真を通して教えていただいたように思います。
2019年から撮影してきた深濱の神輿や、熱い人々の瞬間を是非、ご覧いただきたいと思います。
佐藤 倫子さんプロフィール
東京都出身。
東京工芸大学短期大学部 写真技術科卒業。
株式会社資生堂 宣伝部写真製作部に入社。
退社後フリーランスに。広告写真から作家に転向。
佐藤独自の撮り方で魅せるクリエイティブスナップ®作品を都内中心に個展・グループ展を開催、創作を続ける。
個展「MICHIKO 2018ワタシテキ」(ニコンプラザTHE GALLERY 東京・大阪、2018年)では、AI(人工知能)を取り入れた最新のテクノロジーを駆使した写真展を東大名誉教授、コンピュータ・アーキテクト坂村健氏総合プロデュースで開催。
写真集に「HOPSCOTCHINGS」「知のフラグメンツ」「MICHIKO2018 ワタシテキ」など。
ニッコールクラブ アドバイザー。
公益社団法人 日本写真家協会会員。
rinphoto®主宰。